AI を動かす土台。データセンター、GPU クラウド、ネオクラウド、電力と冷却、そして巨額の設備投資の行方。
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米中間選挙で民主党が上下両院を制し、テキサスやオハイオではデータセンター建設の一時停止を掲げた知事も当選した。AI投資が鈍るとの警戒から世界のハイテク株が急落し、11月6日の東京市場ではソフトバンクグループが一時15.8%安、日経平均は6月の最高値から2割下げた。同社が両州で進める巨大計画の行方と、11月10日の決算、日本株への波及を読み解く。
ソフトバンクグループの株価が10月に入って3割近く下げた。出資先のOpenAIは2030年までに約43兆6000億円の現金流出が見込まれ、OpenAIに計算機を貸すコアウィーブは株と社債が急落、傘下のSBエナジーの上場も止まったままだ。同社はアーム株の8割強を担保に資金を借りており、AI株安は担保の厚みも削っている。4つの出来事をつなぐのは、利上げで跳ね上がった「借金で建てるAI」のコストである。
NTTデータグループが、米アンソロピックの日本初となる専用データセンターを大阪府南部の湾岸に建てる方向で最終協議に入った。受電容量は最大500メガワットと国内最大級、建設費は最大1兆円で、2028年の一部稼働をめざす。建設費の相場、自前の拠点へ動くアンソロピックの戦略、電力の壁、そしてNTTの光の通信基盤IOWNがこのAI施設とどこまでつながるのかを、投資家の視点で読み解く。
Claudeを開発するアンソロピックが、ネット配信の老舗アカマイと7年116億ドル(約1.8兆円)のCPU計算資源契約を結んだ。AIが自ら作業する「エージェント」の普及で、GPUだけでなくCPUの需要も急増している。アカマイ株は時間外で一時20%超上昇したが、55億ドルの先行投資と顧客へのワラント発行をめぐり評価は割れる。売上は2027年後半から立ち上がる。
モーター大手ニデックの2026年3月期は、6321億円の減損で最終赤字が5646億円と過去最大になり、監査法人は2年続けて「意見不表明」とした。社長は辞任し、株価はストップ安に沈んだ。それでも、世界の約8割を握るHDD用モーターと、AIサーバー向けの水冷装置は伸びている。電子部品子会社を米カーライルに1000億円超で売る交渉も報じられ、10月28日の東証への確認書提出が次の関門になる。
AWSは2026年9月15日、3月のイランによるドローン攻撃で損傷した中東2リージョンについて、バーレーンリージョン全域とUAEリージョンの1ゾーンに保存されていた顧客データを復旧できないと発表した。損傷は複数のアベイラビリティーゾーンにまたがり、マルチAZ構成が耐えるように設計された範囲を超えたという。攻撃から半年、商用クラウドが戦時の物理的な標的になった初めての事例は、マルチAZとディザスタリカバリの違い、データを国外に出せない規制の副作用、そしてクラウド保険と規制当局の動きまでを一度に露わにした。
GPUそのものを担保に数兆円を借りて建てる――それが2026年のAIインフラを動かしている資金の正体だ。CoreWeaveの有利子負債は6月末で350億ドル(約5.5兆円)に達し、四半期の利払いだけで売上の4分の1を食う。前払い金で建てるNebiusの株価は1年で約166%上昇し、借金で建てるCoreWeaveは約26%下げた。同じ商売で市場の評価が正反対に割れている理由と、2027年に控える「借り換えの壁」を、一次情報から読み解く。
発電所や変電所で使う大型変圧器が全国で不足し、今注文しても納入は2030年以降という声まで出ている。送配電網の更新とデータセンターの急増が重なったためだ。世界最大の工場網を持つ日立、国内生産を守る三菱電機、受電設備に強い富士電機、非上場のまま増産する東芝の強みと課題を、米国の中国製排除や供給過剰のリスクまで含めて投資家の視点で読み解く。
米オラクルがOpenAI向けにニューメキシコ州で建設中の巨大データセンター「プロジェクト・ジュピター」を巡り、開発会社に「不可抗力」を通知したと報じられ、株価は9月24日に一時8%近く下げた。燃料のガス管が州の許可を得られず、稼働が遅れれば本来の賃料の支払い開始を3年遅らせられる可能性がある。借金頼みの財務、OpenAI・NVIDIAとの「循環取引」の弱点、11月の許可期限までの焦点を読み解く。
稼働中のデータセンターが1棟もないまま、約69兆円の受注残を掲げて米国上場を目指したソフトバンクグループ傘下の米SBエナジーが、IPOを延期したと米紙が報じた。受注残のうち8年以内に売上になるのは18.7%で、借り手はOpenAIとソフトバンク系だけ。主力拠点の電気は、自社が持たない発電所に頼る。投資家は、500億ドル(約7兆9000億円)超という評価額に首を縦に振らなかった。
OpenAIのデータセンター責任者クリス・マローンが2026年8月に退職した。HPで20年前にサーバー1台の冷却から出発し、Googleで約12年、Metaで約5年を費やした技術者である。2026年に去った同社幹部は13人。2030年までに約120兆円の計算資源を買うと宣言した会社が、その物理側の責任者を失った。シリコンバレーの投資家がこれを何の兆候として読んでいるかを記録から追う。
日本郵船、NTTファシリティーズ、ユーラスエナジーホールディングス、三菱UFJ銀行、横浜市の5者は2026年3月25日、横浜港大さん橋ふ頭の防災用ミニフロート上で、再生可能エネルギー100%で稼働する洋上浮体型データセンター(FDC)の実証実験を開始した。縦25m×横80mの浮体に太陽光44kW、蓄電池80kW/358kWhと4ラック分のGPUサーバを載せ、商用電力系統に一切つながないオフグリッド運転を2026年度末まで続ける。IT負荷は最大20kW程度と小さいが、狙いは規模ではなく「海の上でデータセンターが成立するか」という一点にある。同じ時期、韓国のサムスン重工業やHD現代、シンガポールの
創業49年のデータベース企業オラクルが、AI向けGPUクラウドの「大家」へと変貌している。2026年5月期の受注残は前年比363%増の6,380億ドル(約100兆円)に達した一方、設備投資557億ドルでフリーキャッシュフローはマイナス237億ドルに転落した。S&Pは7月に格付けをBBB−へ下げ、株価は最高値から6割超下落している。粗利70%のソフト会社が粗利十数%のインフラ会社に変わる過程を、投資家の視点で読み解く。
商船三井は日立製作所・日立システムズと2026年3月30日、退役する中古船を改造してAI向けの計算資源に転用する「浮体式データセンター(FDC)」の開発・運用・商用化で基本合意した。陸上データセンターが電力・土地・水の三重苦に直面するなか、計算を海へ逃がす発想は、韓国サムスン重工業や中国HiCloud、そしてPeter Thiel が主導して1.4億ドル(約227億円)を集めた米Panthalassa までを巻き込む世界的な競争へと拡大している。本稿は3社の狙いと強み・課題を、シリコンバレーのVCの視点を統合して徹底解説する。