半導体を形づくる材料と実装。ABF・ガラス基板・封止材・ALD 前駆体・レジスト、先端パッケージング。イビデン、新光電気、味の素、TOWA、ADEKA など。
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World Labsが9月1日に公開した世界モデル「Atlas」は、スマホで撮った数枚の写真から部屋まるごとの3D空間を起こし、撮影していない視点の映像まで生成する。同社は累計12億3,000万ドル(約1,900億円)を調達し、Autodeskからは同社史上最大となる2億ドル(約308億円)の出資を受けた。一方でAtlasは論文もモデルカードも価格も公開されず、ベンチマークの取り方にも批判が出ている。本当の勝負どころは、生成した世界の中で訓練したロボットが現実で動くかどうかに移りつつある。
長野の新光電気工業は2025年6月6日、産業革新投資機構JIC陣営による買収を経て東証プライム市場から姿を消した。富士通の資本が入って68年、買収総額およそ6,850億円で官民ファンドの手に渡った形だ。同社が作るのはAI半導体の性能を左右するパッケージ基板だが、この分野では岐阜のイビデンが先にAI特需をつかみ、時価総額5兆円台へ駆け上がっている。上場廃止で決算数字が見えなくなった新光電気は、有機インターポーザー、ガラスコア基板、光電融合という三つの賭けで巻き返しを狙う。
イビデンが2026年2月、3年間で総額約5,000億円をICパッケージ基板の増産に投じると決めた。第一弾は岐阜県大垣市の河間事業場に約2,200億円、第二弾は大野事業場に約2,800億円で、いずれも2027年度から順次動き出す。特異なのは資金の出どころで、同社は投資に見合う額を顧客に負担してもらい一部は前払いで受け取ると説明し、実際に前受金は3カ月で809億円から1,545億円へ膨らんだ。8月には通期営業利益予想を900億円から1,270億円へ引き上げ、2030年度に売上1兆円・営業利益3,000億円を掲げている。
樹脂添加剤や食品油脂で知られる化学メーカーADEKA(東証プライム・4401)は、先端DRAMのキャパシタに使う原子層堆積(ALD)用の高誘電(high-k)材料で世界シェア50%超・世界No.1を握る「隠れ半導体銘柄」である。同社は2026年7月、総工費約120億円の「半導体イノベーションセンター」(埼玉県久喜市)を本格始動させ、2035年に半導体材料をグループ営業利益の40%超を稼ぐ利益の柱へ育てる構想を打ち出した。一方で半導体材料は全社売上の1割弱にとどまり、先行投資で足元は減益、サムスンによる調達分散やハフニウム前駆体をめぐる特許問題という固有リスクも抱える。本稿は公式開示と一次報道を
トリケミカル研究所(東証プライム・4369)は、半導体の極薄膜を形づくるCVD/ALD前駆体など、純度99.9999%超の「超高純度化学材料」を多品種少量で手がける山梨県の専業メーカーである。生成AI向けの先端ロジックとメモリ需要を追い風に、2026年1月期は売上高238.8億円と過去最高を更新した。ただし2027年1月期は、本業が増益でも、韓国合弁の持分法利益の減少と保守的な為替前提から経常・純利益は減益を見込む。
「味の素」の代名詞であるうま味調味料の副産物から生まれた絶縁フィルム「ABF(味の素ビルドアップフィルム)」が、いまNVIDIAやAMDのGPU、インテルのCPUといった最先端半導体のパッケージ基板に不可欠な素材として世界シェアほぼ100%を握り、味の素(証券コード2802)を「食品株」から「半導体銘柄」へと変貌させている。2026年3月期の電子材料事業は売上高1,007億円・事業利益546億円と、全社売上の約6%に過ぎない事業が全社事業利益の約3割を叩き出す高収益構造を示した。株価は2026年7月1日に上場来高値6,311円をつけ、英アクティビスト・パリサー・キャピタルはABFの3割超の値上
キオクシアホールディングス(285A)は2026年6月22日に上場来高値11万2,700円をつけ時価総額60兆円超で国内首位に立ったが、7月17日にはストップ安の5万2,110円まで売られ高値から53.8%下落した。引き金は米Viasat特許訴訟の約371億円の陪審評決、SKハイニックスの8兆円NAND新工場計画が壊した「投資規律」の物語、韓国のレバレッジETF規制である。最も情報を持つ売り手ベインキャピタルは、6月の天井直後に全株を手放していた。技術的強みのBiCS FLASHとCBAを解きほぐし、「資本サイクル」の枠組みから再浮上の条件を検証する。