Robust Intelligence
1. サービス概要
Robust Intelligenceは、AIモデルのライフサイクル全体(開発から本番運用まで)におけるセキュリティと信頼性を自動で検証・保護する「AI Integrity」プラットフォームを提供しています。特に「AIレッドチーミング」の文脈では、大規模言語モデル(LLM)や機械学習モデルに対し、自動化された攻撃シミュレーション(敵対的攻撃、データ汚染、プロンプトインジェクションの検知等)を行い、脆弱性を特定・排除します。
- 主な機能:
- AI Vulnerability Scanner (AIレッドチーミング): 自動化されたストレステストにより、AIモデルのセキュリティ、公平性、倫理的な脆弱性を特定。
- AI Firewall: 本番環境でのリアルタイム保護。悪意のある入力や、不適切なモデルの出力を動的にブロック。
- AI Validation: モデルのデプロイ前に、数千のテストケースを用いて品質とコンプライアンスを評価。
- ユーザー数: 具体的なユーザー数は非公開ですが、米空軍、DoD(国防総省)、Expedia、JPモルガン・チェース、デロイト、三井住友フィナンシャルグループ、NECなどの大手企業・政府機関に導入実績があります。
- 対応プラットフォーム: SaaS形式および顧客のVPC/オンプレミス環境(Kubernetes等)へのデプロイに対応。主要なクラウド(AWS、Azure、Google Cloud)や、Hugging Faceなどのモデルリポジトリ、Databricksなどのデータプラットフォームと統合可能です。
2. 使用している技術スタック
公開されているエンジニアブログや採用情報等から判明している主な技術スタックは以下の通りです。
- 言語: Python (機械学習・バックエンド)、Go (バックエンド・インフラ)、TypeScript (フロントエンド)
- フロントエンド: React, Tailwind CSS
- バックエンド/インフラ: Kubernetes (EKS/GKE), Docker, Terraform, Helm
- データ/AI: PyTorch, TensorFlow, Scikit-learn, Hugging Face Transformers, MLflow, PostgreSQL, Redis
- 監視/CI/CD: GitHub Actions, Prometheus, Grafana
3. 会社概要
Robust Intelligenceは2024年にCisco Systems(シスコシステムズ)によって買収され、現在は同社のセキュリティ部門の一部となっています。
- 運営会社名: Robust Intelligence, Inc. (現在は Cisco Systems, Inc. 傘下)
- 設立年: 2019年
- 本社所在地: 555 19th Street, San Francisco, CA 94107, USA
- 従業員数: 約65名〜70名(買収発表時点)
4. 沿革、資本構成、国籍、役員情報
- 沿革:
- 2019年:ハーバード大学准教授のYaron Singer氏と大柴行人氏により設立。
- 2021年:シリーズBで3,000万ドルを調達。
- 2024年8月:Cisco Systemsが買収を発表(買収額は約4億ドルと報じられている)。現在はCisco Security Cloudに統合中。
- 資本構成: 買収以前は、Tiger Global Management、Sequoia Capital、Cisco Investments、Canvas Venturesなどから計4,400万ドル以上の出資を受けていました。現在はCisco Systemsの完全子会社。
- 国籍: アメリカ合衆国
- 役員情報:
- Yaron Singer (Co-Founder & CEO / 現Cisco VP): * キャリア: ハーバード大学の計算機科学および応用数学の准教授。Google Researchでの勤務経験を持つ。AIのアルゴリズムと堅牢性の専門家。
- 国籍: イスラエル/アメリカ
- 大柴 行人 (Kojin Oshiba) (Co-Founder / 現Cisco Director):
- キャリア: ハーバード大学で統計学と計算機科学を専攻。同大学在学中にYaron Singer氏の研究室に所属し、共同で創業。日本国内のAI推進(JDLA等)にも寄与。
- 国籍: 日本
